专利摘要:

公开号:WO1992008840A1
申请号:PCT/JP1991/001570
申请日:1991-11-18
公开日:1992-05-29
发明作者:Hiromi Usui;Yutaka Masuda;Nobuyoshi Handa
申请人:Toray Industries, Inc.;
IPC主号:D06P5-00
专利说明:
[0001] 明 糸田 書 イ ンク ジ ッ ト染色用布帛の製造方法及び
[0002] イ ンク ジ ッ ト染色方法 技術分野
[0003] 本発明はイ ンク ジエ ツ ト染色法に際し、 布帛にイ ンク の滲みがなく、 鮮明かつシャープな画像を付与するため の、 イ ンク ジエ ツ ト用布帛の製造方法に関するものであ る ο 背景技術
[0004] 従来、 布帛に図柄を形成する方法と して、 手捺染、 口
[0005] —ラ捺染、 スク リ ー ン捺染、 転写捺染などが利用されて いるが、 いずれもあらかじめ図柄を形成したスク リ ーン. 彫刻ローラ、 転写紙等を用意して行う方法である。 しか しながら、 近年紙の印写分野ではイ ンクジヱッ トによる 印写方式が発達し、 既に実用化されている。 イ ンク ジェ ッ ト方式による図柄形成は、 図柄読取機やコンピュータ と組合わせることにより、 時間と費用をかけることなく 作製可能である点で、 繊維分野においても、 注目を集め、 そのまま布帛類に適用する試みがなされている。
[0006] この方法においては、 布帛に繊細な画像を得るために 滲み防止が最も重要な課題となる。 たとえば、 下記の方 法が提案されている。 (1) 布帛に滲み防止のための前処理を行なう方法。
[0007] (2) イ ンクに滲み防止のための添加剤を添加する方法。
[0008] (3) 剪処理とィ ング添加剤の両者を用いる方法。
[0009] しかしながら、 上記 0や (3)のようにイ ンクに滲み防止 のための添加剤を用いる方法は、 滲み防止の効果が大き く ても、 イ ンク粘度の増大、 粘着性アップ、 不溶成分の 増大などから、 イ ンクの吐出性および信頼性の低下を招 く のである。
[0010] 上記 Π)の布帛の前処理については、 イ ンクの移動を防 ' ぐための撥水処理 (特開昭 6 0— 9 9 0 8 1 ) や、 布帛 の保水性向上を目的と した水溶性高分子の処理 (特開昭 6 1 - 5 5 2 7 7. U S P 4, 7 0 2, 7 4 2 ) 等があ る o
[0011] しかし、 単に水溶性高分子水溶液を付与したのみでは、 ィ ンク 1滴 1滴の滲みは小さ ぐなつても、 短時間で吸収 しきれないため、 他の色部分との境界で 2色のイ ンクが 接すると、 滲みが発生し、 シャープな絵柄が得られない のである。
[0012] そこで、 さ らに吸水性、 保水性をあげるため、 布帛中の 水溶性高分子の表面積が大き く なる処理方法が検討され ている。 特開平 2— 1 1 2 4 8 9には、 油中に微粒子状 の水溶性高分子を分散または乳化させた処理液を用いる ことが記載されており、 その前処理方法では水溶性高分 子が微粒子で布帛に付与されているので表面積が大き く、 イ ンクの滲みを良く止める事ができる。 しかしながら、 乾燥後の布帛は水溶性高分子の微粒子をまぶした状態で あるため、 水溶性高分子が布帛から脱落しやすく、 滲み 防止の安定性を欠く。 また、 油系であるため、 前処理装 置の洗浄が不便であった。 本発明者らはこれらの問題点 を解決するため、 種々鋭意検討した結果、 本発明に到達 し ナし o 発明の開示
[0013] 本発明では、 水溶性高分子の水溶液に、 水不溶性溶剤 を、 分散、 または乳化させた o zw型ェマルジヨ ン液を 付与し、 乾燥した布帛にイ ンク ジヱ ッ ト染色することに より、 鮮明で高品位の画像を実現する。 すなわち、 本発 明は、 水系高分子溶液に水不溶性溶剤を分散または乳化 させてなる水系処理液を、 布帛に付与し、 乾燥させるこ とを特徵とするイ ンク ジエ ツ ト染色用布帛の製造方法、 及びかかる方法で得られたイ ンク ジエ ツ ト染色用布帛を 用いてイ ンク ジエ ツ トプリ ン トを行い、 発色工程を経た 後、 布帛を洗浄することにより前処理剤を除去すること を特徴とするィ ンク ジエ ツ ト染色方法に関する。 図面の簡単な説明
[0014] 第 1図は実施例 1で得た本発明法らよるイ ンク ジエ ツ ト染色用布帛の、 第 2図は比較例 2で得られた布帛の表 面の状態をそれぞれ示す顕微鏡写真である。 発明を実施するための最良の形態
[0015] 本発明は、 水溶性高分子が繊維間隙に毛羽状の橋かけ 状態で多数存在する布帛が、 ィ ンク ジュッ ト染色の作業 性、 均染性、 滲み防止に極めて優れていることを究明し て完成されたものである。 かかる布帛は、 水溶性高分子 の水溶液中に水不溶性溶剤を分散または乳化させた O Z W型ェマルジョ ンを処理液と して使用することにより得 りれ 。
[0016] 単に水溶性高分子が溶解してなる氷溶液は、 布帛に付 与して乾燥すると、 乾燥工程において表面から水分が蒸 発するにしたがい粘度が增加して体積は減り、 徐々に繊 維を引き寄せながら繊維束内部へ後退し、 ついには繊維 同志を接着するかたちで繊維間隙を充填する固形物とな る。 このような状態の布帛は繊維の接着による硬化が大 き く、 歪んだり、 凹凸ができやすい問題がある。 さ らに イ ンクが付与された時に、 同様の凹凸や歪みの発生が大 き く なり、 均一にィ ンクジヱッ ト染色することが難しい, 何より も、 ィ ンクが付与された時に水溶性高分子がィ ン クを吸収するより速く、 束に固まつた繊維表面にィ ンク が拡散し、 糸間を走っていく ために多量の水溶性高分子 を付与しても滲みが止まりにく く、 満足のいく 品位が得 られなかつた。
[0017] これに対し、 本発明は水溶性高分子水獰液に水不溶性 溶剤を分散または乳化させた 0 / W型ェマルジョ ン処理 液を用いたことにより、 このェマルジヨ ンが、 乾燥工程 で水溶性高分子被膜を荒ら し流動性を失わせるという作 用をし、 最終的に繊維間隙に多数の毛羽状の橋掛け状物 を形成する。 事実、 この前処理布帛を電子顕微鏡で観察 すると、 乾燥した前処理剤が繊維間隙に一部が繊維に付 着した長さ数ミ クロンから数十ミ ク ロ ンの毛羽状の橋掛 け伏態と して、 多数確認される。
[0018] 本発明の処理布帛では、 乾燥した水溶性高分子の表面 積が非常に大きいため水溶性高分子が溶けやすく、 しか も、 毛羽状であるために連続被膜とは異なり、 イ ンクが 表面にたまることなく布帛内部に吸収されやすいという 特徴を有する。 また、 乾燥した水溶性高分子は繊維間隙 に広く分散しているため、 イ ンク ジヱ ッ トイ ンクを吸収 すると布帛構造内部で均一な色糊となり非常に均染性が
[0019] ¾い o
[0020] かかる特徵が、 布帛上に付与されたイ ンクを非常にす ばやく 吸収、 増粘させ、 滲み防止効果を著しく 高める優 れた効果を発揮する。 そのうえ、 水溶性高分子による繊 維同志の接着が少ないため、 風合が柔らかく 扱いやすい という特徵を有する。 しかも、 水溶性高分子は、 溶液状 態で付与されるため、 乾燥後、 微小な毛羽状細片ではあ つても繊維から脱落しにく いという特徴も発揮する。
[0021] かかる特徴は、 W Z 0型ェマルジヨ ンでは得られない。 すなわち、 前述したように油中に水溶性高分子を分散ま たは乳化させた液は、 水溶性高分子は溶解しておらず、 微粒子と して油中に分散、 または、 溶解しない程度の少 量の水と共に、 油中に乳化されているので布帛への接着 がほとんどなく、 乾燥後、 繊維表面に残留した微粒子は、 布帛から脱落することが多い。 さらに、 素材や染料にあ わせて使用する水溶性高分子によっては、 処理液自体の 安定性が悪く、 粒子が沈降しやすいため布帛へのムラ付 きの原因となり、 プリ ン トの均染性、 滲み防止の安定性 を下げる欠点があるものである。
[0022] すなわち本発明は、 水溶性高分子水溶液を連続相と し て、 その液中に 5 %以上の水不溶性溶剤が分散または乳 化した、 0 / W型ェマルジヨ ンの処理液を用いる点に特 徴を有するものであり、 これによつて初めて滲み防止性 を著しく改善することができたものである。
[0023] 第 1図は、 後述する実施例 1で得た本発明のィ ンク ジ ニッ ト染色用布帛の表面を顕微鏡で拡大して観察したも ので、 この図から水溶性高分子の微小な毛羽伏の橋掛け 伏物を有する維維の形状が明確に確認される。 これに対 し、 第 2図では、 比較例 2で得た、 水溶性高分子水溶液 で処理して乾燥させた布帛の表面は、 該水溶性高分子に よつて繊維同志が接着されている状態が示されている。
[0024] 本発明で言う水溶性高分子とは、 天然糊剤 (半合成糊 料を含む) および合成糊剤があげられ、 天然糊剤では生 でんぷん、 可溶化でんぷん等のでんぷん系、 ローカスト ビーン、 グァ一、 タマリ ン ド等のガム系、 アルギン酸ソ ーダ等の海藻系、 また、 半合成糊剤と して、 メ チルセル ロース、 ヒ ドキシメ チルセルロース、 カルボキシメ チル セルロース等のセルロース系、 がある。
[0025] 合成糊剤ではポリ ビニルアルコール、 ポリ ビニルメチ ルエーテル等のビニル系、 ポリ アク リル酸、 ポリメ 夕ァ ク リル酸、 ポリ アク リル酸塩、 ポリ メ タアタ リル酸塩、 ポリ アク リルアマイ ド等のァク リル系、 マレイ ン酸共重 合物と してたとえばスチロール、 酢酸ビニールとの共重 合物、 その他ポ リ ビニルピロ リ ドン、 ポリエチレンォキ サイ ド等があげられる。
[0026] これらの水溶性高分子は使用する染料ィ ンクに対して 染着性阻害などの問題が起きない組み合わせで用いれば 良い。 染着性阻害が少なく特に好ま しいものと しては、 カルボキシメチルセルロース (以下 C M Cと略称する) や、 アルギン酸ソーダなどがあげられる。
[0027] 水溶性高分子の量は滲み防止性の面から処理液中に 1. 0〜 2 0 %含有するのが好ま しく、 2. 0〜 : 1 0 %が最 も好ま しく用いられる。 2 0 %以上になると、 布帛内部 への前処理液の浸透が悪く なり、 連続層を形成して滲み 防止性が低下する。 また脱糊性が著しく不良になり、 経 済性の点からも好ま しく ない。 1. 0 %以下ではイ ンク を吸収できず滲み防止効果が小さい。
[0028] また、 水溶性高分子が溶解し、 OZW型のエマルジョ ンが生成するためには、 水は、 処理液中 3 0 %以上含有 するのが望ま しい。 さ らに、 好ま しく は、 .3 0 %〜 9 0 %が良い。
[0029] 本発明で言う水不溶性溶剤とは、 水および水溶性高分 子を実質的に溶解しない、 常温で液体のものであり、 へ ブタ ン、 オク タ ン、 ノ ナン、 デカ ン、 ゥ ンデカ ン、 ドデ カ ン、 ト リ デカ ン、 ケロ シン、 ミ ネラルターペン、 ベン ゼン、 トルエン、 キシレン、 石油ベンジンのような脂肪 族または芳香族の炭化水素類、 ト リ クロルエチレン、 テ トラク ロ口エチ レン、 塩化メ チレン、 ク ロ口ホルム、 四 塩化炭素、 ジク ロルェタ ン、 ジク ロルプロパン、 ジク ロ ルブタ ン、 クロルベンゼンのようなハロゲン化炭化水素 類、 リ ン酸 ト リ プチル、 リ ン酸ジォクチル、 フタル酸ジ ォクチル、 フタル酸ジプチルのような可塑剤等が好ま し い。 中でも、 臭気が少なく かつ、 沸点が 2 5 0 °C以下の 炭化水素が、 乾燥後布帛上での残存がなく好ま しく用い られ、 たとえば脂肪族炭化水素系の、 ミ ネラルターペン、 灯油等がある。 これらを単独、 あるいは二種以上配合し て用いてもよい。
[0030] この水不溶性溶剤の処理液中の含有量は、 水溶性高分 子の橋かけ状薄片状態を得るためには、 5 %以上必要で ある。 また、 7 0 %以上では、 ェマルジヨ ンと して、 水 中に安定に分散、 乳化するのは難しい。 また、 相対的に 水分量が減るため、 水溶性高分子による粘度が高く なり . 布帛への付与が困難になる。
[0031] したがって、 み防止効果と、 前処理剤の分散、 乳化 の安定性から、 水不溶性溶剤は、 処理液中に 5 %〜 7 0 %含有するのが好ましい。 より好ま しく は、 2 0 %〜 6 0 %が良い。 また、 乾燥後の水溶性高分子の表面積を増 やし、 かつ、 布帛内部に不連続に分散させて、 高品位な 滲み防止効果を得るためには、 前処理液中の乾燥固形分 と水不溶性溶剤は、 重量比にして、 1 Z2. 5〜 1ノ 2 0であることが望ま しい。 ただし、 本発明でいう乾燥固 形分とは、 前処理液中に含まれる物質のうち、 乾燥後に 固体と して残る成分を指す。
[0032] 本発明では、 水溶液中に水不溶性溶剤を安定に乳化す るため、 界面活性剤を添加するのが良い。 こ こで界面活 性剤とは、 0/W型ェマルジヨ ンをつく るものならば特 に限定されないが、 非イオン系で高 H L Bのものが好ま しく、 次のものがあげられる。 ポリオキシエチレン脂肪 酸エステル、 ポ リオキシエチレンアルキルエーテル、 ポ リオキシエチレンアルキルァ リ ルエーテル、 多価アルコ
[0033] —ルの脂肪酸エステル、 ポ リ オキシエチレンソルビタ ン 脂肪酸エステル、 等である。
[0034] 高 H L Bの界面活性剤を主体にして低 H L Bのものを 併用すると、 ェマルジヨ ンの安定性がより良好となる。
[0035] 使用量と しては処理液中に 0. 1〜 1 0 %、 より好ま しく は 0. 5〜 4 %である。
[0036] また、 処理液には、 対象とする布帛および染料によつ ては染着性向上のため、 塩類、 酸化防止剤、 還元防止剤、 均染剤等を添加しても良い。
[0037] 以上まとめると、 本発明における前処理液の基本的な 組成を重量で示せば (以下同) 次のとおりである。
[0038] 水溶性高分子 1〜 2 0 % 水不溶性溶剤 5〜 7 0 % 界面活性剤 0 . 1〜 1 0 % 水 3 0〜 9 0 %
[0039] 1 0 0 % 例えば好ま しい組成と しては、 次のようなものがあげ りれ O
[0040] C M C 3〜 7 % ターペン 3 ひ〜 6 0 % ポ リオキシエチレンノニルフヱニルエーテル 1 %
[0041] 3 2〜 6 6 %
[0042] 1 0 0 作り方としては、 使用する水の一部で水溶性高分子を 溶解しておき、 残りの水と水不溶性溶剤を界面活性剤で 乳化した O ZWェマルジヨ ンに、 先の水溶性高分子水溶 液を混合して得るのが、 簡単であるが、 特にこれに限定 される ものではない。
[0043] 本発明の付与方法と しては、 パッ ド法、 プリ ン ト法、 コーティ ング法などいずれを用いてもよいが、 処理液の 粘度が高いことから、 プリ ン ト法や、 コーティ ング法で 付与した後、 マングル等で加圧し、 布帛内部になじませ る方法が特に好ま しく使用される。
[0044] 前処理剤の布帛への付与量は、 布帛の構造や素材、 ィ ンク付与量により加減すれば良いが、 ピッ クアップとし て、 繊維重量に対して 5 0〜 3 0 0 %付与すれば良い。
[0045] 布帛はその後、 常法で加熱乾燥すればよい。 本発明で言うイ ンク ジヱ ッ 卜とは、 イ ンクをノズルか ら吐出させ、 吐出した液を液滴化して、 制御し、 利用す るものであり、 その方法と しては
[0046] (1 ) 連続吐出方式 (偏向型、 発散型)
[0047] (2) オ ンデマ ン ド型 (圧力パルス式、 バブルジエ ツ ト式、 静電吐出式)
[0048] に分類され、 いずれの方法を用いてもよい。
[0049] その後、 プリ ン ト布帛は、 発色工程、 ソ一ビング工程 等を経るのが一般的である。 発色工程において、 染料は 水溶性高分子から、 繊維へ移行、 染着される。 その後ソ 一ピング工程で水溶性高分子などの前処理剤は布帛から 除去される。 これらは通常公知の設備、 方法でよい。
[0050] かく して得られるイ ンク ジエ ツ ト染色用布帛の効果は、 次のとおりである。
[0051] 本発明の製造方法で得られるィ ンク ジエ ツ ト染色用布 帛は、 水主媒体のイ ンク に接触すると、 布帛中の水溶性 高分子が瞬時に水を吸収増粘し滲み防止を達成するため、 水主媒体のィ ンク系であれば分散染料のような水不溶性 染料が分散されたイ ンクおよび、 反応性染料、 酸性染料 などのような水溶性染料ィ ンクでも適用可能である。
[0052] また、 適応素材も合成繊維 (ポ リエステル、 ナイ ロ ン、 ァク リル等) 、 天.然植物繊維 (木綿、 麻等) 、 動物繊維 (絹、 羊毛等) を選ばず利用でき、 合理的、 かつ汎用的 な方法である。 さ らに布帛構造も特に限定されず、 織物、 編物、 不織布などを使用することができる。 本発明の主な効果を簡単にまとめると次ぎの通りであ o
[0053] (1) 同一量の水溶性高分子を単なる水溶液として付与 する場合に比べ、 滲み防止効菓が極めて高い。
[0054] (2) W 0型ェマルジョ ン処理液による前処理布帛の ように、 水溶性高分子の微粒子が布帛から脱落すること がなく扱いやすい。
[0055] (3) W Z O型ェマルジヨ ンに比べると、 水系であるた め、 水で簡単に流すことができ、 装置の洗浄が容易であ o
[0056] イ ンク ジヱ ッ トプリ ン ト、 発色後は、 洗浄工程で、 布 帛から前処理剤を除去するため、 プリ ン ト布帛の風合、 品位を損なう ことがない。
[0057] 以下に、 実施例により本発明を具体的に説明するが、 何等これに限定されるものではない。 実施例 1
[0058] 水溶性高分子としてカルボキシメチルセルロース (以 下 C M Cと略す) 、 水不溶性溶剤としてミネラルターべ ンを用い、 下記の組成で、 前処理液を調製した。
[0059] フ ァイ ンガム M C— 8 5 %
[0060] ( C M C 第一工業製薬社製)
[0061] 水 6 3 % ミ ネラルスピリ ッ ト A 3 0 %
[0062] (ミ ネラルタ—ペン : 日本石油社製) ノニポール 1 0 0 2 %
[0063] (界面活性剤ポ リ オキシエチ レンノニルフヱ二ルェ一 テル . H L B 1 3. 3 : 三洋化成工業社製) 水で溶解した水溶性高分子に界面活性剤を加え、 ミ ネ ラルターペンを、 少しずつ添加しながら、 攪拌すると、 O ZW型ェマルジョ ンが生成した。
[0064] この前処理液を、 絹織物 (羽二重) に、 付与し、 通常 のマングルで絞り (絞り率 : 6 0 %) 、 テン夕一で乾燥 し、 イ ンク ジエ ツ ト染色用前処理布を得た。
[0065] この前処理布帛は柔らかく、 白く失透している特徵が あった。 これによ り、 後に示す比較例 2 と比べて、 水溶 性高分子のつき方が異なるこ とが明らかである。
[0066] 前処理布の風合いを測定するために力ンチレバ一法 ( J I S L 1 0 9 6 ) によ り剛钦度を測った。 その結 果を第 1表に示す。 数字が大きいほど布帛が固いことを 示す。
[0067] 次に下記に示すィ ンク ジ ッ ト条件で前処理布にプリ ン ト した。
[0068] イ ンク ジヱ ッ ト方式 オンデマン ド型
[0069] ノズル径 7 5 ミ ク αン
[0070] 印加電圧 6 0 V
[0071] 駆動周波数 4 0 0 0 H z
[0072] 解像度 8 卜 ッ 卜 Z m m
[0073] イ ンク
[0074] レマゾール ターコイズブルー G リ キッ ド (反応性染料 へキス ト社製)
[0075] シバク ロ ン レッ ド 6 B リ キッ ド
[0076] (反応性染料 チバガイギ—社製)
[0077] 各々を下記の組成で、 調製したものをイ ンクと した。
[0078] 反応性染料 3 0 % エチ レングリ コール 2 0 % ィォン交換水 5 0 % プリ ン ト後、 布帛は飽和水蒸気 1 0 0 °Cで 1 5分間ス チ一ミ ングして染料を固着し、 ついで、 水洗および 6 0 ででソ一ビングを行って前処理剤と非固着染料を除去し た後、 乾燥した。
[0079] このプリ ン トサンプルについて、 ィ ンクの二色打ちと 一色打ちの境界における、 滲み長さを測定した。 こ こで 言う滲みとは、 二色打ちの色の隣り合った一色打ちの色 への移動距離 (m m ) を測定したものである。 数字が小 さいほど滲みが小さいことを示す。 また、 プリ ン ト全体 の品位を目視により判定した。 サンプルは滲みが良く止 まっており、 画像の歪みもなく美しいプリ ン トが得られ た。 その結果を第 1表に示す。 また、 水溶性高分子は布 帛から全て除去されているため、 布帛の風合は、 何等悪 ィ匕していなかった。 実施例 2
[0080] 同様にして、 アルギン酸ソーダを水に溶解し、 下記の 組成で、 O ZWェマルジヨ ンが得られた。 スノ ーアルギン M 3 %
[0081] (アルギン酸ソーダ 士化学工業社製)
[0082] ト リ クロ口酢酸ソーダ 5 % 水 5 0 %
[0083] ミ ネラルス ピ リ ッ ト A 4 5 %
[0084] (日本石油社製)
[0085] ノニポール 1 0 0 2 %
[0086] (界面活性剤 三洋化成工業社製)
[0087] これを綿織物 (ブロー ド) に、 実施例 1 と同じ条件で 処理し、 プリ ン トサンプルを得た。 プリ ン ト画像は滲み が良く止まっており、 色むらが無く、 品位良好であった 結果を第 1表に示す。 実施例 3
[0088] 同様にして、 アルギン酸ソーダを水に溶解し、 下記の 組成で、 OZWェマルジヨ ンが得られた。
[0089] スノ ーアルギン M 3 %
[0090] (アルギン酸ソーダ 富士化学工業社製)
[0091] 水 3 5 %
[0092] ミ ネラノレス ピ リ ッ ト A 6 0 %
[0093] (日本石油社製)
[0094] ノニポール 1 0 0 2 %
[0095] (界面活性剤 三洋化成工業社製)
[0096] これをナイロ ンジャージ (厚地) に、 プリ ン ト法によ り付与した。 ピッ クアップは、 1 0 0 %であった。 実施 例 1 と同じ条件で処理し、 プリ ン トサンプルを得た。 プ リ ン ト画像は滲みが良く止まっていた。 また、 布帛の内 部に良く染料が浸透しているため、 布帛を引き伸ばして も、 未染着部分が表面にあらわれることがなかった。 結 果を第 2表に示す。 実施例 4
[0097] 同様にして、 CM Cを水に溶解し 下記の組成で、 0 ェマルジョ ンが得られた。
[0098] フ ァイ ンガム S P— 1 8 %
[0099] (CM C 第一工業製薬社製)
[0100] 水 4 5 % ミ ネラルスピリ ッ ト A 2 0 %
[0101] (日本石油社製)
[0102] ノニポール 1 0 0 1 %
[0103] (界面活性剤 三洋化成工業社製)
[0104] これをナイ ロ ン ト リ コッ 卜 (薄地) に、 実施例 1 と同 じ条件で処理し、 プリ ン トサンプルを得た。 プリ ン ト画 像は滲みが良く止まっており、 均染性が良く濃色に染ま つていた。 結果を第 2表に示す。 実施例 5
[0105] 同様にして、 CMCを水に溶: し、 下記の組成で、 0 ZWェマルジョ ンが得られた。
[0106] フ ァイ ンガム M C— 8 5 % -11-
[0107] (CM C 第一工業製薬社製)
[0108] 水 4 5 % ミ ネラルス ピ リ ッ ト A 5 0 %
[0109] (日本石油社製)
[0110] ノニポール 1 0 0 1 %
[0111] (界面活性剤 三洋化成工業社製)
[0112] これをポリエステルツイルに、 コーティ ング付与した 塗布量は 4 0 g Znfであった。 以降、 実施例 1 と同じ条 件で乾燥処理して、 イ ンク ジヱ ッ トプリ ン トサンプルを 得た。
[0113] ただし、 イ ンク ジヱ ッ トイ ンクは、 下記の組成の分散 染料ィ ンクを用いた。
[0114] イ ンク
[0115] C. I . デイ スパース イェロー 4 2
[0116] C . I . デイ スパース ブルー 5 6
[0117] (分散染料)
[0118] 各々を下記の組成で、 調製したものをイ ンク と した。
[0119] 分散染料 1 0 %
[0120] 1. 4ブタ ンジオール 2 0 %
[0121] ィォン交換水 5 0 %
[0122] プリ ン ト後、 布帛は加熱水蒸気 1 7 0でで 7分間のス チーミ ング処理をして染料を固着し、 ついで、 水洗およ び 8 0 °Cで通常の還元洗浄を行った後、 乾燥した。
[0123] プリ ン ト画像は滲みが良く止まっており、 均染性が良 く 濃色に染まっていた。 その結果を第 2表に示す。 比較例 1及び 2
[0124] 未処理の絹羽二重を比較例 1のサンプルとする。
[0125] また、 下記の組成で水溶液を調製し絹羽二重に付与し て、 比較例 2のサンプルとする。
[0126] ファイ ンガム M C— 8 5 %
[0127] 水 9 3 %
[0128] ノニポール 1 0 0 2 %
[0129] (界面活性剤)
[0130] それぞれ、 実施例と同じ条件で、 イ ンク ジエ ツ トプリ ン トを施した。 その結果を第 1表に示す。
[0131] 比較例 1 (未処理) のプリ ン ト画像は非常に滲んでい た。 比較例 2のサンプルは、 固く糊づけされ布が歪んだ 状態であったため、 画像がやや歪んでいた。 また、 イ ン ク付与量の多い部分でやや滲んでおり、 実施例 1に比べ. 品位の落ちるプリ ン トになっていた。 比較例 3
[0132] 下記の組成で油中に水溶性高分子の分散した処理液を 作成した。 C M Cは、 あらかじめ、 ジヱッ ト ミルで粉碎 したものを用いた。
[0133] ミ ネラルスピリ ッ ト A 9 2. 1 %
[0134] ソルビタ ンモノ.ォ レエー ト 2. 1 %
[0135] (界面活性剤)
[0136] フ ァイ ンガム M C— 8 5. 0 %
[0137] ポリオキシエチレンソルビタ ンモノォレエー ト (界面活性剤) 1 . 8 %
[0138] この前処理布帛は、 柔らかかったが、 白い粉が布帛か ら落ちる状態だった。 実施例と同じ条件で、 イ ンク ジェ ッ トプリ ン トを施した。 その結果を第 1表に示す。 プリ ン トの滲み防止性は比較例 2に比べると多少良いが、 部 分的に滲みが大きいところがあり、 均染性に欠けていた 比較例 4及び 5
[0139] 未処理の綿ブロー ドを比較例 4のサンプルとする。 ま た、 下記の铒成で水溶液を調製し綿ブロー ドに付与して- 比較例 5のサンプルとする。
[0140] スノ ーアルギン M , 5 %
[0141] 水 9 3 %
[0142] ト リ ク ロ口酢酸ソーダ 5 %
[0143] それぞれ、 実施例と同じ条件で、 イ ンク ジヱ ッ 卜プリ ン トを施した。 その結果を第 1表に示す。
[0144] 比較例 4 (未処理) のプリ ン ト画像は滲んでいた。 比 較例 5のサンプルは、 固く糊づけされた状態であり、 画 像がやや歪んでいた。 また、 イ ンク付与量の多い部分で 滲んでおり、 実施例 2に比べ、 品位の落ちるプリ ン トに なっていた。
[0145] 比較例 6
[0146] 下記の組成で水溶液を調製し絹羽二重に付与した。
[0147] フ ァイ ンガム M C— 8 5 %
[0148] 水 9 0 % ミ ネラルスピリ ッ ト A 3 % ノニポール 1 0 0 2 % 実施例と同じ条件で、 イ ンク ジヱッ トプリ ン トを施し た。 その結果を第 1表に示す。
[0149] プリ ン ト画像はィ ンク付与量の多い部分でやや滲んで おり、 比較例 2 とほとんど変わらない状態であつた。
[0150] 第 1表 素材 前処理布の プリ ン ト 品位 剛軟度 (mm) ? み (mm)
[0151] 実施例 1 5 0 0 2 〇 比較例 1 〃 5 0 5 5 X 比較例 2 8 0 2 Δ 比較例 3 〃 5 0 0 5 Δ 比較例 6 〃 7 5 2 △ 実施例 2 綿 6 0 0 〇 比較例 4 〃 3 3 3 3 X 比較例 5 9 2 0 8 Δ 第 2表 素材 乾 I固形分/ プリ ン 卜 品位
[0152] ターペン重量比 滲み (ram
[0153] 実施例 3 ナイ ロ ン 2 0 0. 2 〇 ン ヤ ージ
[0154] 実施例 4 ナイ ロ ン 2. 5 0. 4 〇
[0155] 卜 リ コ ッ 卜
[0156] 実施例 5 ポ リ.エステ 0 0. 2 〇
[0157] ルッィル 産業上の利用可能性
[0158] 本発明による滲み防止効果によって、 捺染分野におい ても、 紙の印刷分野と同様にィ ンクジヱ ッ トプリ ンター の利用が可能になる。 したがって、 図柄読取機やコ ン ビ ユ ーターによる図柄形成が応用でき、 従来の手捺染、 口 ーラ捺染、 スク リ ー ン捺染、 転写捺染などに比べ、 図柄 形成のコス トが飛躍的に下がり、 少量多品種の捺染に極 めて有利である。
权利要求:
Claims請求 の 範 囲
1 . 水系高分子溶液に水不溶性溶剤を分散または乳化 させてなる水系処理液を、 布帛に付与し、 乾燥させるこ とを特徴とするィ ンク ジエ ツ ト染色用布帛の製造方法。
2 . 該水不溶性溶剤の含有量が該水系処理液に対して 5〜 7 0重量%であることを特徴とする請求項 1 に記載 のイ ンク ジュ ッ ト用布帛の製造方法。
3 . 水の含有量が該水系処理液に対して 3 0〜 9 0重 量%であることを特徵とする請求項 1 に記載のイ ンク ジ エ ツ ト染色用布帛の製造方法。
4 . 水溶性高分子の含有量が該水系処理液に対して 1 . 0〜 2 0重量%であることを特徵とする請求項 1 に記載 のイ ンク ジュ ッ ト染色用布帛の製造方法。
5 . 該水系処理液中の乾燥固形分の含有料が水不溶性 溶剤の重量に対して 1 Z 2 . 5〜: L Z 2 0であることを 特徵とする請求項 1に記載のイ ンク ジ ッ ト染色用布帛 の製造方法。
6 . 請求項 1 〜 5記載のイ ンク ジェ ッ ト染色用布帛を 用いてイ ンク ジヱ ッ トプリ ン トを行い、 発色工程を経た 後、 布帛を洗浄することにより前処理剤を除去すること を特徵とするイ ンク ジュ ッ ト染色方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日
EP0513372B1|1995-07-12|
CA2068321A1|1992-05-20|
AU8923891A|1992-06-11|
EP0513372A1|1992-11-19|
US6156072A|2000-12-05|
AU648127B2|1994-04-14|
DE69111225D1|1995-08-17|
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1992-05-08| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 2068321 Country of ref document: CA |
1992-05-29| AK| Designated states|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AU CA JP US |
1992-05-29| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT BE CH DE DK ES FR GB GR IT LU NL SE |
1992-06-12| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 1991919794 Country of ref document: EP |
1992-11-19| WWP| Wipo information: published in national office|Ref document number: 1991919794 Country of ref document: EP |
1995-07-12| WWG| Wipo information: grant in national office|Ref document number: 1991919794 Country of ref document: EP |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
JP31372190||1990-11-19||
JP2/313721||1990-11-19||EP91919794A| EP0513372B1|1990-11-19|1991-11-18|Method of making fabric for ink jet dyeing and method of ink jet dyeing|
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